レストランの開業資金と店舗経営の注意点

レストランの開業資金と店舗経営の注意点

レストランを開業したいと思い立っても、何から始めればいいのか、どのくらいの資金が必要なのか、悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは、レストランを開業するために必要な資金と、店舗経営をするためのポイントについて解説していきます。

 

◆コンセプトと開業資金のバランスを考える

 

レストランを開業するにあたってまず考えることは、店舗のコンセプトをどうするかです。すでに「イタリアンレストランをやりたい」とか「こういうメニューを出したい」など、いくつかのイメージを持っている方もいるでしょう。そのイメージした店舗を形にするには、当然お金がかかります。物件の取得費や内装工事費、備品の準備など、こだわり出したらいくらでもお金をかけることは可能です。自己資金が豊富にあればいいですが、そうでない場合は店舗のコンセプトと照らし合わせて資金のやりくりを考える必要があります。開業資金がどのくらい必要になるのか、また、出費を抑えられるところがないかどうか、事前にしっかり計画を立てることが重要です。
レストランの開業資金は、物件の立地や規模、内装の具合によっても変わりますが、おおよそ1000万円ほどかかります。開業資金が自己資金だけでまかなえない場合は、融資を検討する必要があるでしょう。融資先としては、銀行や信用金庫など民間の融資機関は経営の実績がないとなかなか難しい場合が多く、公共の融資機関である日本政策金融公庫から融資を受けるのが一般的となっています。それでも自己資金がゼロだと、融資を受けることはできないと考えたほうがいいでしょう。開業資金の3分の1ほどは自己資金から出せるよう、事前にお金を貯めておきたいところです。
 
 
必須の資格と業態に応じた資格
 
 
レストランを開業するには、法律で定められている資格がいくつか必要になります。
まず、飲食店には必ず「食品衛生責任者」の資格を持つ者を1名以上置かなければなりません。自治体の保健所が実施している食品衛生責任者のための講習会を受講すれば、「食品衛生責任者」の資格を取ることが可能です。資格取得にかかる期間は1日で、料金は1万円です。
また、飲食店を開業するには保健所から飲食営業許可を受けなければなりません。厨房など店内の設備に関して基準を満たす必要があります。許可を得るには、あらかじめ店内の内装工事を行う前に設計図を保健所に持ち込んで、不備がないかどうか確認してもらいましょう。その後、内装工事が終了したら、保健所の職員に店内設備の実物を見せてチェックしてもらいます。問題がなければ営業許可が降ります。
収容人数が30人以上の店舗には「防火管理者」が必要です。防火の知識など火災に関する責任を持つ資格となります。管轄の消防署が行う講習会を受けることで資格を取得できます。取得にかかる期間は長くて2日、料金は5~6千円です。
他にも、必須の資格ではないものの、持っていると店の質を上げる資格もあります。例えば、イタリアンレストランにソムリエの資格を持っているスタッフがいれば、ワインに強い店であるとアピールできます。また、調理師免許はレストラン営業に必須の資格ではありませんが、保有していたほうが料理の質が上がることは間違いありません。
 
 
◆自分のお店の強みを明確にしておく
 
 
数多くの飲食店が乱立している中で生き残っていくには、他店と差をつけることが大事になってきます。他の店にはない魅力が、自分の店のお客さんを増やすことに繋がるからです。差をつけるには、まず他店を知ることが必要です。開業前にライバルとなる他店に来店して、店内の雰囲気やメニュー、味などを細かくチェックし、その店の特徴をつかみましょう。
他店の状況を把握したうえで、自分の店の強みを検証します。安い価格設定で豊富なメニューをウリにするのか、または味にこだわってリピーターを増やしていくのかなど、自分の店の方針を決めることで、コンセプトもはっきりしてきます。
例えば、他店と差をつけるコンセプトのひとつとして、地産地消を掲げてみると面白いかもしれません。地産地消とは、地元で生産した食材をその地域の中で消費する形態のことです。生産者がはっきりしているので安心安全ですし、輸送コストが少なくてすむなど経済的にも優れています。地産地消をコンセプトにすることで、地域に根ざした店であることをアピールでき、地元のお客さんを呼び込みやすくなるでしょう。
 
 
◆統一感を持たせたデザインを意識する
 
 
店内の内装をどうするかに関しては悩ましいところですね。ポイントとしては、統一感を持ったデザインを意識することです。ヨーロッパ風にするのか、アメリカンカジュアルにするのかなど、出したいメニューによってもある程度決まってくるでしょう。レストランの雰囲気にこだわるのであれば、予算の許す範囲で専門のデザイナーに依頼するとハイセンスな内装になります。内装の雰囲気に合わせたテーブルや椅子、食器などの備品も抜かりなく用意しましょう。
内装だけでなく、店のロゴやショップカード、メニューブックやホームページも、統一したデザインにするといったこだわりを持つことが大事です。お客さんは細かいところもちゃんと見ています。
お客さんが入らないとレストランの経営は成り立ちません。集客力が重要です。お客さんを増やし、また来たいと印象づけられる店にすることを心がけましょう。
 
 
◆開業資金を抑えるためのポイント
 
 
内装や備品にこだわると、どうしてもお金がかかってきます。一方で、抑えられるところは抑えなければ、資金がいくらあっても足りません。
開業資金を大幅に抑えたい場合は、居抜き物件を利用するのも手です。居抜き物件とは、前に入っていた店舗の内装や設備がそのまま残されている物件のことです。居抜き物件を使うと大掛かりな内装工事をしなくてすみ、その分資金がかかりません。しかしデメリットとしては、残された内装や設備が自分の店と合っていない場合があることです。自分の店のコンセプトに合った居抜き物件を探すのは大変かもしれません。
他にコストを抑えられるポイントとして、物件の契約時に、2年契約のところを3年契約にできないか交渉してみるといいでしょう。賃貸契約の更新の際には更新料が求められるのが一般的です。更新料の支払いが2年に1回のところを3年に1回にすると、運転資金のコストを削減することができます。
また、地産地消をコンセプトにした店であれば、地元の生産者から直接食材を仕入れることで、仕入れコストを削減できるでしょう。遠隔地の食材を買う場合、卸売り業者が間に入るため、その分の輸送コストや仲介料が食材の料金に入ります。地元の生産者から直接購入すると、その分のコストカットが可能になります。
 
 
イメージに合わせた店舗作りを目指す
 
 
レストランを経営していくのに大事なのは集客です。お客さんが「行きたい」と思う店にするには、店のコンセプトを決めて、そのイメージに合った店舗づくりをするのが大切です。その部分にお金をかけたいところですが、資金には限度があります。コストを抑えられるところは抑えておくなど、そのバランスを見極めることが重要です。
しかし、自分のイメージばかり追求して、それだけにこだわるのも危険です。経営者のひとりよがりな店になってしまってはお客さんも離れていってしまいます。お客さんのニーズに合わせて柔軟な対応をとっていくことが、店舗経営のコツと言えます。
もしレストラン開業の資金や運営に関して不安や悩みがあるなら、店舗経営の専門家に相談してみるのもいいのではないでしょうか。自分だけでは見えなかった視点から的確なアドバイスが得られるかもしれません。
 
 
『参考URL』
【1段落】https://recipe-book.ubiregi.com/articles/inshoku-dokuritsu-kaigyou-keiei-junbi/
https://pro.gnavi.co.jp/bukken/article/bukken13644/
【2段落】https://recipe-book.ubiregi.com/articles/inshoku-kaigyou-shikaku-kyoka/
http://j-net21.smrj.go.jp/establish/guide/restaurant/food03.html
https://pro.gnavi.co.jp/bukken/article/bukken13625/
【3段落】なし
【4段落】なし
【5段落】https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00028/
【6段落】なし
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