飲食店のコンセプトを考える基本と具体例

飲食店のコンセプトを考える基本と具体例

飲食店を開業するときは、店舗のコンセプトをあらかじめ決定しておくことが大切です。コンセプトを決めていないと、提供する商品・サービスや店内の雰囲気などがブレてしまう恐れがあります。
今回は、コンセプトに対する基本的な捉え方・考え方や、コンセプトの具体例をいくつか紹介します。

 

コンセプトを決めるうえでの重要な要素

 

飲食店のコンセプトを決める上で重要な要素は大きく3つあります。
一つは、まずは自分なりのアイデアを出していくことです。自分からアイデアを出していくには、アイデアの元となる情報をどんどん集めていく必要があります。そのため、自分が欲しいものやメディアからの情報、他の飲食店などを参考にします。様々な情報からできるだけ多くのアイデアを出していきましょう。
次は、アイデアを出した上で、コンセプトと区別して考えられる視点を持っておくことも大切です。アイデアはあくまでも自分が実現したいことであり、コンセプトはお客さんが店に訪れてくれる理由を指します。この二つを混同して考えてしまうと、自分が実現したいことのみを主張してしまい、お客さんが訪れやすいコンセプトから離れてしまう恐れがあります。
最後は、お客さんの満足度をどのように高めていけるのか、という視点で店舗作りを考えることです。この点に関しても、自分の視点のみで考えたり、自分のやりたいことのみを店舗作りに反映してはいけません。価格や支払い方法の設定、利用しやすい環境にあるのか、といったお客様が利用することを前提に店作りを行うことで飲食店としての価値が生まれ、お客さんの満足度を高めることに繋がります。

 

整合性を検証することが大切

 

まず、しっかりと考えてコンセプトを決めることは重要ですが、コンセプト自体には意味がありません。コンセプトの意味が実現されるのは、実際にお店をオープンしてお客様が訪れ、様々な商品やサービスを提供したときです。しかし、コンセプトを実現しただけでは、お店に継続してお客さんが集まるかどうかわかりません。そのため、ターゲットとしている客層のお客さんから見たときの店のあり方や、プロモーションなどがコンセプトと整合性を保てているのかを日々検証していく必要があります。
具体的には、ターゲットを設定する際、年齢や性別、家族構成といった項目ごとに絞って決定していきます。決定したターゲットが独身男性だった場合、このターゲットと店のコンセプトがマッチしているかどうかをチェックします。実際に訪れているお客さんがターゲットに当てはまっているのかを確認して、もし違っていればターゲットの変更かコンセプトの見直しを図る必要があります。
また、開業したお店が良い店であったとしても、プロモーションを効果的に行っていなければ、お店の存在を知らない人は訪れません。このプロモーションに関しても、コンセプトにマッチさせながら行う必要があります。雑誌や新聞などの広告掲載やクーポン券の配布、インターネット上の広告などプロモーションの方法はいくつもあるので、自身のお店のコンセプトに合う方法を選ぶことにより、より多くの興味・関心を集めることができます。

 

和食とワインを組み合わせたときの具体例

 

和食とワインを組み合わせたコンセプトで飲食店を開業するのであれば、まずなぜ和食とワインを組み合わせるのか、という素朴な疑問に対し、お客さんに答えていく必要があります。答えの例としては、ワインといえば海外の料理と合うイメージが強い中で、和食にもワインと合う料理があると知ってもらいたい、といった内容が挙げられます。このとき、国産の食材で作った上質な料理と和食に合うワインを用意している、ということを上手くコンセプトとして打ち出すとより効果的です。
さらに、ターゲットも具体的に決めていきましょう。例としては、ワインが好きな30~40代の会社員や日本文化に関心のある外国人観光客などが挙げられます。ターゲットを決める際はより具体的に(国籍や年齢)絞っておくと、どのような店なのかをお客さんがイメージしやすくなります。
そして、和のテイストを強調するために、食器にこだわっていることをアピールしたり、陶器にワインを注ぐといった、その店独自の取り組みをアピールします。さらに、和食を洋食器に盛り付ける、といった和と洋の融合をアピールすることも効果的です。
最後に、集客方法としては看板やメニューに日本語や英語、中国語を記載する、といった工夫を施して、外国人観光客が気軽に立ち寄れるようにしておきます。日本語がわからない方であっても、気軽に料理を楽しめるということをアピールすることにより、ターゲットとマッチさせる効果もあります。

 

アメリカンテイストのカフェの具体例

 

これから飲食店を開く予定の方がアメリカへの留学経験があった場合、アメリカンテイストのカフェを開く、というのも一つの手です。本場のカフェを実際に見たことがあれば、イメージやインターネットの情報だけではわからない、細かいコンセプトや店作りを行うことができます。
コンセプトの例として、開業する方が日本人の場合、日本の食材を使用した本場アメリカの料理を提供するというコンセプトを作れます。そして、ターゲットとなる客層はボリュームのある料理を好む20代男性や、健康志向を意識している30代の男性と設定します。アメリカの料理は日本の飲食店で提供されるものよりもボリュームが大きい傾向にあります。この点は来店するお客さんも期待するポイントとなるため、20代男性というターゲットになっています。さらに、国産の食材を使用していることで安全性やヘルシーさもアピールすることができ、健康志向な方をターゲットとすることが可能です。
集客の方法としては、アメリカンテイストのカフェであることをアピールするために、インパクトのある看板を掲げたり、インターネットを通じた情報発信を行います。注意点として、広告を発信する際はお金がかかるので、予算と相談しながら行いましょう。

 

スポーツ中継が楽しめるバーの具体例

 

スポーツ観戦が楽しめるバーを開業する場合、お酒を楽しめる場所であるとともに、スポーツ好きの仲間と一緒にお酒を飲む、ということをコンセプトに加えます。
店作りにおいては、単にお酒を楽しむだけではなく、気軽に来店している人たちと触れ合えるように、スポーツ中継が楽しめる空間づくりをします。例えば、店内のいたるところにスポーツを楽しむための大型のモニターを設置して、誰でも観戦できるようにしたり、席ごとの区切りを作らないようにするといった店作りです。
このようにスポーツ好きの客層が集まりやすい環境を整えていくことで、新規のお客さんだけでなく常連客を増やすことにも繋がります。店内がスポーツ一色に染まっていると、見ず知らずのお客さん同士でも、スポーツという共通の趣味を通じて会話の糸口を見つけやすいというメリットも生まれます。
また、お客さんがスポーツを観戦できる環境を作ることにより、試合が行われている時間帯はお客さんが長く滞在してくれることも見込めるので、売上アップに繋げることもできます。
集客の方法は、お酒を飲みながら、みんなで好きなチームを応援しようというアポローチを行い、店内が盛り上がるような宣伝を実施します。さらに、お店のホームページやSNS通じて、お店の情報(新しいメニューやキャンペーン等)をこまめに発信していくことが大切です。

 

必要に応じて何度も練り直すことが肝心

 

店舗のコンセプトは一度決めたら、それでおしまいというものではありません。経営の実情(売上やターゲット層がマッチしているか)に合わせながら新たなコンセプトを練り直していくことが大切です。店舗の状況に応じて、変化に対応していくようにしましょう。

 

 

[参考URL]

【1段落】https://recipe-book.ubiregi.com/articles/inshoku-tenpo-concept/
【2段落】https://recipe-book.ubiregi.com/articles/inshoku-tenpo-concept/
【3段落】なし
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