レストランの経営を成功させるために行う準備をご存知ですか。開業までには、必要資金の準備や場所の確保、リサーチなど行うことが多いでしょう。そこで、レストラン開業で行うことについて、必要事項や注意点をご説明します。

◆開業のために必要となる資金と目安

レストランを開業するには、ある程度の資金が必要です。資金は開業する業種や形態によっても異なります。資金目安の一つとして、予想される年商の半分ぐらいを用意するのが望ましいです。例えば、約1500万円の年商を見込んでいる場合、約700万円～800万円ぐらいが基準になります。開業に必要な費用は「物件の取得や賃貸費用・内装と外装工事費・冷暖房設備・備品購入費・運転資金」です。物件を購入する時には、購入費やその後の固定資産税が掛かります。賃貸でも、初期は敷金や礼金、前家賃、仲介手数料などが必要です。レストランなどの飲食店は見た目も重視されるので、内装と外装工事費は必要不可欠になります。お客さんが心地よく食事をするためにも、冷暖房設備は大切です。店の面積が大きい場合は、その分の冷暖房設備を付けるようにしましょう。備品とは冷蔵庫や調理器具、清掃用具などです。また、数ヶ月分の運転資金や人件費なども用意しておくといいでしょう。レストランを開業した当初は、赤字が続くかもしれないと想定しなければなりません。最初は売り上げで運営するよりは、事前資金で運転していく可能性もあります。よって、売り上げ見込みは期待せず、最初の数ヶ月分の運転資金は確保しておきましょう。用意できる自己資金の額によっては、資金調達方法を検討しなければなりません。全てを自己負担で行うのか、銀行などから融資をするのか、法人で株式会社にするのかなどを検討します。初期費用を抑えたい場合は、居ぬき物件や冷暖房などの設備を中古機材で揃えるのもいいでしょう。

◆ライバル店や繁盛店をきちんと調査する

レストランを経営する前には、ライバルのお店や繁盛しているお店を調査します。レストランにはライバルが多いので、その店との違いを明確にしなければなりません。繁盛しているお店をリサーチして、なぜ人気なのかを調査することが大切です。調査をして分析した内容が有効活用できれば、レストランの成功に繋がります。調査をするポイントとして、接客態度の確認は重要です。接客が悪いレストランは、すぐに人気が落ちてしまいます。また、店の雰囲気やメニューの種類、金額なども調べておきましょう。注文後に料理が出てくるまでの時間を知るのも大切です。もし、ライバル店の料理がすぐに出ない場合、自分の店舗では早く出ることをコンセプトにすると差が出ます。実際にお客として来店し、出てくるまでの時間や味を細かくチェックしましょう。最終的に自分の店舗で反映できそうな部分を探し、他店と差別化できる得意分野を見つけることが必要になります。

◆店舗のコンセプトに沿って開業準備を整える

レストラン経営では、店舗のコンセプトを決めることが重要です。決めたコンセプトに沿って開業準備をすれば、スムーズに準備が進みます。よって、準備の初期段階でコンセプトを見定めておくことが必要です。コンセプトを決める時には、自分がやりたい雰囲気やメニューを決め、ターゲットになる客層のリサーチをすることから始まります。雑誌やインターネットなどを活用して最近のトレンドや人気が継続しそうなメニューを考えるといいでしょう。その後、メニューの価格帯をある程度決めてから、ライバル店などと比較します。物件の立地や使う食材によって、メニューや価格に整合性を取ることも大切です。ターゲットとなるお客さんは年齢や性別、収入、家族構成、来店時間などで好むお店が異なります。その地域に多く住むターゲットのリサーチをすることで整合性が出るでしょう。レストランのポジショニングに関しても、検討が必要です。例えば、味にこだわり常連客を狙うのか、低価格でお客さんの回転率を上げるのかで、ビジネス戦略は異なってきます。それに伴い、内装の雰囲気やテーブルの数も変わるのです。ポジショニングとして、お客さんにどのように活用してほしいかを考えるといいでしょう。

◆物件探しは早めに行うようにする

レストラン経営の物件は、早めに探すようにしましょう。何故なら、物件の立地は経営において重要な要素だからです。物件の立地によって、ターゲットや価格のコンセプトの検討にも影響が出てきます。よって、今後の経営を左右する物件探しは大切です。賃貸で物件を借りる時、家賃は固定費になります。もし、レストラン経営が軌道に乗らなくても、家賃は払い続けなければなりません。業績が悪くても家賃が下がることはないでしょう。家賃価格が高すぎる物件を選ぶと、赤字になってしまうこともあります。そのようなことを避けるためにも、物件は慎重に選ばなくてはなりません。数ヵ所の不動産会社を回って、希望するコンセプトに合うような物件を選びましょう。さらに、人気がある立地に、空き物件が出るのは珍しいです。希望する地域や立地がある場合には、早めにリサーチや交渉などの行動をとります。不動産会社で店舗物件と紹介しているものでも飲食店は不可の場合があるので、注意が必要です。臭いやゴミ、冷暖房設備などの問題から飲食店以外に貸す店舗もあります。希望する場所がそれに該当しないかも確認するといいでしょう。物件を選ぶ時には、駐車場の有無も検討します。もし、お客さんが車を使って来店するような場所では、駐車場の確保をしなければなりません。駅に近い物件なら必要ありませんが、数台停められるなどの条件があると、ライバル店と差をつけることもできるでしょう。

◆フランチャイズでの開業も検討してみる

レストラン経営を始めるには独立開業だけでなく、フランチャイズの選択もあります。フランチャイズとは、飲食店を運営する企業の加盟店として、店舗を任されることです。フランチャイズのメリットは、有名店の看板を借りながら経営できることになります。自分が経営をする前から有名な店なので、最初からお客さんが来店してくれるかもしれません。つまり、初期から売り上げの期待ができ、短期間で経営が軌道に乗る可能性もあります。もし、レストランの経営が未経験でも、本部から指導が受けられて、スタッフ教育やメニュー開発などのノウハウも学べるでしょう。開業に必要な資金として、物件取得費用や設備などを揃えてくれる企業もあります。最初の運転資金を減らすこともできるので、成功率の高いビジネスになるでしょう。本部からのサポートも充実していて、不安なことがあれば相談可能です。しかし、フランチャイズでは本部へ売り上げの一部を、ロイヤリティーとして支払う必要があります。よって、売り上げがよくない場合でも本部への支払いは必要になり、人件費などその他で経費削減をしなくてはなりません。また、経営において自由度も低くなります。フランチャイズは運営方法などが本部から指定されるため、独自に個性を出すことはできません。契約期間が決まっているので、途中で解除すると違約金が発生する場合もあります。さらに、「競合避止義務」として、契約が終了してから同じ業種形態で開業することを禁止しているので、注意が必要です。

◆ポイントを押さえて安定的な経営を行う

レストラン経営を成功させるためには、開業までに様々な準備をしておくといいでしょう。開業の準備が整っていれば、その後のレストラン経営を軌道に乗せやすくなります。１つ１つの準備をしっかりすることで、安定的な経営に繋げられるでしょう。

◆参考URL

【1段落】https://sogyotecho.jp/hidden-information-about-money-restaurant1/

【2段落】https://canaeru.usen.com/diy/p63/

【3段落】https://recipe-book.ubiregi.com/articles/inshoku-tenpo-concept/

【4段落】https://kai-gyou.com/kasitenpo1/

【5段落】https://pro.gnavi.co.jp/bukken/article/bukken14681/

【6段落】なし